第70回 アラ還爺 雄蕊覚蔵の呟き(心機一転)

コラム

「こんにちは、かんれき財務経営研究所の雄蕊覚蔵です!」第70回は「心機一転」と題して、久しぶりに呟いてみます。

 

《10数年ぶりのバッティングセンター》
前回、健康経営と予防医療について投稿しました。そのなかでも書きましたが、私雄蕊、齢63歳です。元々の勤務先である金融機関を早期退職して早7年が経過しました。普通に働いていても定年退職を迎え、第二の人生を歩んでいる年齢です。
また、結婚して38年経過、実は大型連休中に39年目に突入しました。しかしながら、今もそうなのですが、22年間は単身生活、家族で暮らしたのは16年程度です。別々に暮らすことが夫婦長持ちの秘訣だったのかもしれません。
ヘビースモーカーで運動もほぼしない、そんな健康経営や予防医療に全く縁のない雄蕊ですが、心機一転、少しは健康を考えてみようと10数年ぶりにバッティングセンターへ行ってみました。高齢の方でもゴルフを嗜まれる方は多いと思いますが、バッティングセンターへ通う高齢者は少ない(?)のではないでしょうか。
60球バットを振りましたが、バットに当たったのは数球しかありませんでした。球速90キロでも110キロでも、当たらない、当たらない。バットに擦りもしない。こんなはずではなかったのに↴
悔しかったので、翌日もバットを振りに行きました。半分くらいはバットに擦るようになりました。良い当たりはゼロでしたが…気分転換のつもりだったのに?!

 

《変われない、動けない組織風土・企業文化》
「何を言っても変らない、動かない。言っても仕方がないからもう言わない。諦めた」ここ数年、雄蕊が関与するあるクライアント企業の現場スタッフから何度も何度も繰り返し聞いた台詞。雄蕊自身も、本当に「変らない、動かない」組織だとつくづく感じています。
何故、変らない、変われないのでしょうか。
そういう組織風土、企業文化が根付いており、現場で様々な課題に直面して対応に困っているスタッフから「変えて欲しい、動いて欲しい」という声はあがっても、それを経営者や経営幹部、現場の管理者がしっかり実態を把握しておらず、経営上の重要課題と捉えることが出来ないから「変われない、動けない組織」のままなのでしょう。
正直、現場で経営幹部や管理者等と接するなかで、
「その組織に属するスタッフは、経営者から現場の一般職員まで心の中が読めないように皆仮面をかぶって、何を言っても跳ね返す鎧を身につけている」
「他責の念が強く、自責の思いがない。責任回避が企業文化」
「問題意識、危機意識、当事者意識の捉え方が本質からずれているため、本来変えるべきこと、動かさなければならないことに対して積極的な改善意識やその必要性を実感していない」
常々こんな風に感じています。
俯瞰してこのクライアント企業の組織体制を眺めてみると、以前、このブログに投稿した「組織崩壊の予兆」の6項目に当てはまることが多いと感じているのです。これはあくまで雄蕊の主観的な判断なので、間違っている可能性も十分にあることなのですが・・・

先日、精神科の医師で労働衛生コンサルタントの資格を持つ方と話をする機会があったので、こうした組織の課題について相談したところ「一人が動いても何も変らない」という回答をもらいました。

何を言っても変らない、動かない。クライアント企業の将来を考えたとき「諦めず、言い続けること」がよいのか、「諦めて、成り行きに任せること」がよいのか。経営者や経営幹部と毎週会議を続けていますが、ベクトルの向きがズレており、結局一人で藻掻いている気分になってしまいます。精神科の医師兼労働衛生コンサルタントの方の言葉もあれば、今後、雄蕊はどうすればよいのか。判断に迷い、葛藤している今日この頃です。

 

《メンタルヘルスキュア》
雄蕊自身、ストレス耐性はあるほうだと思っていたのですが、流石に年齢と共に(?)心が疲れてきているようです。少し気分転換を図らなければならない時期かもしれません。
雄蕊の元勤務先のOB会誌に同年代のOBの近況報告等が掲載されています。「週3日勤務で残り4日は自分の時間として悠々自適に過ごしています」等々の記事を読むとそんな生活は雄蕊には無理とつくづく思ってしまいます。これといった趣味もない雄蕊にとって、そんな生活になって時間を持て余す日々が続いたら退屈で死んでしまうかもしれません。
毎日、齷齪と色々な課題と向き合いながら、あれこれ思い悩み、対応を考える時間を持ち続ける今の生活が雄蕊には向いているのです。現役として社会の中で多くの方々から様々な刺激を受けながら仕事を続けていることが、雄蕊が目指していた「幸せな60代」の過ごし方だったはず…なのです。

しかし、心地よい刺激ばかりではありません。着地点の見えないその場凌ぎの刺激には閉口してしまいます。戦う土俵があまりにも違いすぎる戦場で応戦することは、かなりエネルギーを消耗してしまいます。
最近、成果の見込めない戦いに参戦することからは、出来る限り逃避したくなったのがホンネです。

メンタルヘルスキュアとメンタルヘルスケア。キュアとは、「治す」病気や怪我を治すための医学的処置で、原因となる病気をなくすこと。ケアとは、「癒す」治療を目指すこと以外の医療の側面にも心遣いしようという概念のことです。
必要と認識していない人を動かそうとすることは、無理で無駄なことです。それを繰り返すとメンタルは「境界領域」に陥ってしまう危険があります。心機一転、仕事への関わり方に変化を付け、現場の管理者を信頼して任せることに舵を切ることが正しい選択だと思うようになりました。まずは自身の「意識改革」と「行動変容」を心掛けます。経営者や経営幹部にメンタルヘルスケアやメンタルヘルスキュアが必要になることは避けたいものです・・・。

 

《成功体験が邪魔をする》
少し話が飛躍しますが、世界時価総額ランキングTOP20のうち、平成元年(1989年)には日本企業が14社も入っていたのに、令和元年(2019年)は0社です。日本企業はなぜこんなに凋落してしまったのでしょうか?現在の時価総額TOP20を占めるのはGAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)などの米国IT企業や、アリババなどの中国IT企業です。
日本企業の場合、内部昇進したサラリーマン社長が多く、その任期はだいたい数年。限られた年数の中で「失敗しない経営」を貫き、任期を勤め上げようとする社長が多いようです。

トップが失敗しないような舵取りをすれば、会社全体が失敗しないような計画を立て、達成できそうな予算を立てることになります。スピード感をもって売上、利益を上げようとか、今、新しいことをやらないと将来的に大変なことになるといった危機感が薄いのかもしれません。失敗を恐れて決断も非常に遅い。ダラダラと何も決めない会議をしたり、さまざまな課題がボトムアップで上がってきても、先延ばしにしてしまったり、こうした「決めない、決められない」日本の悪しき商習慣も無関係ではないと思います。
世界の大きな変化に対して、日本の経営者も気づいてはいても決断が非常に遅かった。先延ばしにしている間に、世界の競合他社がどんどん台頭してきて、そのスピード感で負けてしまったということだと思います。

ハーバード大学教授で中国問題の研究者だったエズラ・ボーゲル博士が、1979年に『ジャパン・アズ・ナンバー・ワン』を出版し、日本で70万部を超える大ベストセラーとなりました。
日本の高度経済成長の要因を分析した本なのですが、博士は日本人の学習意欲や読書量の多さに注目し、米国人にそれを教訓とするよう促しています。世界一の経済大国である米国が日本を見習おうというのだから、日本人はこの本によって自信を与えられました。

この『ジャパン・アズ・ナンバー・ワン(Japan as number one)』と言う言葉が聞かれなくなって久しくなります。
日本人の勤勉さや努力によって、「奇跡的」と言われた日本の戦後復興から、経済力を蓄えて来た日本の団塊の世代が、「猛烈社員」、「エコノミックアニマル」と揶揄されながら、経済、工業技術の民生機器分野で「世界一」の座をつかんできたと言われています。そして、そんな彼らの中には、いまだに日本は世界一の実力を持っている「はず」だからと、世界一に返り咲くことを目標に理不尽な政策を次々に打ち出してはことごとく失敗して来ました。その結果として、環境破壊が進み、ますます社会は劣化し、世の中には先の見えない閉塞感のようなものが拡がり、新しい成長・創造に向けて動いていかなければならないのにどこかシラけているように感じます。格差社会もそんなところから助長されて来たのかもしれません。
1980年代からバブルの頃までが、日本の「黄金期」と言われ、戦後の日本にとって最も良い時代だったとも言われます。
しかし現在、『ジャパン・アズ・ナンバー・ワン』の言葉が使える分野はほとんど無くなりました。経済は勿論の事、20世紀末には普通に『ジャパン・アズ・ナンバー・ワン』の言葉が使えた分野である自動車産業や半導体産業も、・・枚挙にいとまがありません。省エネ技術はかろうじてトップクラスを維持しているようです。
工業分野では、2010頃から中国や韓国にもどんどん抜かれてきました(20世紀末にはこんな状況になることを予測した人は殆どいなかったと思います)。かつてのイギリスやアメリカほどでは無かったにしろ、繁栄の影には大きな犠牲が存在したことも事実です。それは現在の中国や韓国にも当てはまると思います。
これからの社会では環境や社会福祉を犠牲にしてまで経済や工業で優位を維持する必要はないのかもしれません。
過去の成功体験に引きずられること無く、時代を見据えた経営が求められていると思います。

 

《心機一転》
経営者や経営幹部に「意識改革」や「行動変容」を求める前に、雄蕊自身の「意識改革」や「行動変容」から始めてみます。「先づ隗より始めよ」です。
雄蕊のマネジメントスタイルは、これまでの成功体験や失敗体験から学んできたことがベースにあります。しかし、過去のそういった経験や体験に引きずられることなく、時代にマッチしたスタイルを確立しなければならないと改めて思い直しました。齢63歳、幸せな60代を過ごすため、健康寿命の延伸を心掛けながら、出来る限り長く「感謝と恩返し」の気持ちで社会貢献できることを目指します。

投稿者プロフィール

矢野 覚
矢野 覚
LINK財務経営研究所 代表 
1982年 4月 国民金融公庫入庫
1993年 4月 公益法人日本生産性本部経営コンサルタント養成講座派遣
2015年 3月 株式会社日本政策金融公庫退職
2015年10月 株式会社山口経営サポート(認定支援機関)入社
2019年12月 同社 退社
2020年 2月 LINK財務経営研究所 設立
2022年 5月 健康経営アドバイザー
2022年 7月 ドリームゲートアドバイザー
中小企業金融の現場で、33年間、政府系金融機関の担当者~支店長として事業資金融資の審査(与信判断)や企業再生支援、債権回収業務に従事するとともにそれに関する稟議書の起案・決裁に携わっていました。
その後、中小企業の財務責任者として資金調達、経営改善業務をお手伝いさせていただき、短期間で赤字体質の中小企業を黒字体質に改善するコトができました。
こうした経験を活かして、「財務の力でヒトとカイシャを元気にする」ために、小規模事業者・中小企業の皆さまのお役に立ちたいと考えています。

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