第64回 アラ還爺 雄蕊覚蔵の呟き(食っちゃ寝正月という贅沢)

コラム

「あけましておめでとうございます。かんれき財務経営研究所の雄蕊覚蔵(おしべかくぞう)です!今年も当ブログへお越しいただきありがとうございます。引き続きよろしくお願いします。」

 

生まれて63回目のお正月です。今年は、初詣にも行かず、自宅で「食っちゃ寝正月三昧」です。仕事始めも1月11日と長期休暇を決め込んでいます。
届く年賀状の枚数も少なくなりましたが、政府系金融機関を退職して7年過ぎたにも拘わらず、当時の上司や部下、そして連携先だった税理士の先生方からの年賀状も届いて感激しています。また、同年代の知人・友人の年賀状には、「第一線を退き、寂しい思いです」とか「のんびりしています」とか「年金生活に突入です」との添え書きがされています。こういう文言をみると、雄蕊自身もそれ相応の歳なのだと改めて実感させられます。
昨年は、想定外の地域金融機関との連携により、銀行員の育成に協力させていただいたり、クライアントがわずかながらも増えたり、一方で悩み事も相応に増えたりですが、退屈しない日々を過ごせたという贅沢な1年になりました。
雄蕊は、今も現役として第一線で多くの方々と仕事が出来ていることに改めて感謝、感謝、感謝です。

「食っちゃ寝正月」を満喫しながら、頭のなかでは、様々な課題が渦巻いています。ゆっくり流れるような時間に余裕があるので、普段以上に気になることが鮮明になり、いろんなことを考えてしまいます。

年末に地域金融機関のある部長と中小企業の経営実態に関する話をしました。決算書上では、優秀な業績を上げていても経営の現場に入ってみると、組織運営の面で様々な課題が山積している。特に専門職集団でその傾向が強い~「専門職集団アルアル」なのかもしれません。専門職や職人気質の強い経営者はこうした面には無頓着。中身を知ってしまうと金融支援も尻込みしてしまう。行員のポテンシャルを活かして、課題解決を図る仕事を事業化できないだろうかという議論になりましたが、経営者にそうした危機意識がない以上、必要性を感じて貰えないかもしれないので事業化には時間がかかるという結論になりました。

話は変りますが、ある医療機関のバックヤード業務を請け負ったとき、医師である理事長に「理事長は医師として、医療に専念してください。病院経営は、微力ながら自分が関わり再生に取り組んでみます。なので、経営の主導権を私に持たせてください。潰れないように最善の策を講じてみます。」こう伝えました。
また「医師である院長発信でなければ現場は動かないので、病院再生に向けて院長の力を貸してください。」と院長にもお願いしました。
おふたりの先生方は、雄蕊の依頼に応えてくれました。このエピソードは、もう6年ほど前の話ですが、この基本的な考え方は今も変っていません。

こう伝えた背景には、ゼネラリストとスペシャリストの特性の違いを認識しているということがあります。金融機関勤務時代に数多くのゼネラリスト出身の経営者、スペシャリスト出身の経営者とお会いしてきました。そうした経営者との出会いから自然に身についた雄蕊なりの考え方です。

参考までにゼネラリストとスペシャリストのそれぞれの特性の解説を掲げます。
ゼネラリストとは「広範囲にわたる知識を持つ人」のことを差し、ビジネスの場においては、総合職やプロデューサーなど、現場を広く見まわして、オールマイティに活躍できる人材や役職を指す言葉として使われています。
ひとつの分野に特化して知識やスキルを身に付けるのではなく、幅広い知見と多面的な視野で現場を統括できるゼネラリストは、管理職や監督職などで活躍できるとされています。
スペシャリストは、専門家や専門職を指す言葉で、ゼネラリストの対義語となる言葉です。
広範囲の知識を持って全体を見まわすことを得意とするゼネラリストと異なり、特定分野の知識や技能を深め、資格や特殊技能を持って一点集中で活躍する人材がスペシャリストです。
ゼネラリストが「広く浅く」活躍するタイプであるのに対して、「狭く深く」知識を身に付けるのがスペシャリストといえます。
スペシャリストは専門分野でとても頼りになる存在である一方で、対応範囲が狭く、想定外の場面に対応しづらいという特性を持っていることも事実です。
高い技能を持っている反面、管理職などで求められるマネジメント業務は不得手です。

つまり、「餅は餅屋」の発想、専門分野を活かせる体制が効果的で効率的という雄蕊の考え方に基づいて理事長や院長にお願いしたのです。

今一番気になるのは「ある専門職集団の企業」のこと
専門職の方は「提供するサービスが大切」「お客様が第一」と考えておられます。それはあながち間違いではありませんし、当然のことなのですが、経営者・管理者の立場の方は、専門職といえども「サービスを提供するためには」「お客様を守るためには」という視点から持続可能な組織の構築を最重要課題として、しっかり目を向ける必要もあるのではないでしょうか。
「質の高いサービスを提供する」「お客様を守る」ためには、現場で働いているスタッフ全員がそういう意識を持って取り組んで貰うことが大切です。いくらそういう思いに溢れた経営者や管理者でも、一人だけで対応できないことは今更言うまでもない明白なことです。リソースの限られた中小企業では、管理者もプレーイングマネージャーとして現場業務を担当していますので、管理に特化することには難しい面があることも重々承知していますが・・・
また、現場のスタッフは、管理者に管理者らしい役割を期待しています。「信頼のおけない管理者」「頼りない管理者」そんな風に思われる管理者にならないよう願っているのですが、なかなか専門職集団では理解して貰えず、現場からそんな声を直接耳にすることもあります。

どんなカリスマ経営者であっても、現場のスタッフ全員が肯定的に捉えている訳ではありません。人それぞれに価値観が異なるので、カリスマ経営者のもとで働いている従業員から経営者批判の声を聞いたこともあります。大企業ならば、そうした批判的な意見も吸収できる受容力があるでしょうが、中小企業だと出来る限り多くの従業員に肯定して貰えるように努めなければなりません。

そんな風に考えてみると、経営者・管理者は、スタッフに対する経営理念、経営方針等のしっかりとした意識付け、スタッフの育成・教育、適時適切な指導・助言、報告・連絡・相談の徹底による情報共有等の文化を組織に根付かせることが重要な役割だと思います。
管理者自身が動くのではなく、スタッフに動いて貰える環境を作ること、もっと言えば、経営者のビジョンや理念が実現できる組織と人を作ることが経営者・管理者の最重要な仕事だという雄蕊なりの「管理の流儀」の軸にブレはありません。

一般的に企業評価するとしたら、組織運営上の課題が解決しないなかで、大型プロジェクトを踏まえた企業の将来像の絵をしっかりと描くことは難しいのです。現状のままで今後も組織が持続できるか、プロジェクトはGOなのかOUTなのか、金融機関出身者としてのホンネをいえば判断に迷っています。そういう意味では、この企業にとっても勝負の1年、最後の1年、正念場の年になりそうです。

「食っちゃ寝正月」満喫中なのに、結構シリアスなブログを書いてしまいました。

○×▲□※*☆まあ、今日のところは、良い方向に進むことを期待して・・・やっぱ「食っちゃ寝」しよう!!贅沢、贅沢★*※■△×●

投稿者プロフィール

矢野 覚
矢野 覚
LINK財務経営研究所 代表 
1982年 4月 国民金融公庫入庫
1993年 4月 公益法人日本生産性本部経営コンサルタント養成講座派遣
2015年 3月 株式会社日本政策金融公庫退職
2015年10月 株式会社山口経営サポート(認定支援機関)入社
2019年12月 同社 退社
2020年 2月 LINK財務経営研究所 設立
2022年 5月 健康経営アドバイザー
2022年 7月 ドリームゲートアドバイザー
中小企業金融の現場で、33年間、政府系金融機関の担当者~支店長として事業資金融資の審査(与信判断)や企業再生支援、債権回収業務に従事するとともにそれに関する稟議書の起案・決裁に携わっていました。
その後、中小企業の財務責任者として資金調達、経営改善業務をお手伝いさせていただき、短期間で赤字体質の中小企業を黒字体質に改善するコトができました。
こうした経験を活かして、「財務の力でヒトとカイシャを元気にする」ために、小規模事業者・中小企業の皆さまのお役に立ちたいと考えています。

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