第40回 アラ還爺 雄蕊覚蔵の呟き(人間関係を考える)

コラム

「こんにちは、かんれき財務経営研究所の雄蕊覚蔵です!このブログにお越しいただきありがとうございます。」

ブログを開設したとき不定期投稿になるけれど、月平均4回は投稿しようと自分なりに目標を決めて始めましたが、2021年1月以降、投稿のペースが落ちてしまいました。色々考えることが多く、執筆意欲が減退、少しスランプに陥っていますが、なんとか3月末までに40回目の投稿を達成しようと思い、この週末(3月27日、28日)、執筆活動に励んでみました。非公開にしたものもありますが、ギリギリ3月31日に目標達成することが出来ました。
メンタルタフネス、フィジカルタフネスには自信があったのですが、還暦過ぎて早2年、年相応に心身ともに弱体化しているのかもしれません。
郷ひろみよろしく「黄金の60代」をエンジョイするために心身の立て直しを図りながら日々過ごしていこうと思います。
第40回は、10回を一区切りとして継続している『アラ還爺 雄蕊覚蔵の呟き』の4回目です。今回は「人間関係を考える」と題して、いくつになっても常に直面する人に関する課題を雄蕊なりの「人間関係論」として展開してみようと思います。少し大袈裟かも?!

 

《マズローの5段階欲求説》
以前にも取り上げたことがある「マズローの5段階欲求説」について、最初に触れてみます。

アメリカの心理学者アブハム・マズローによれば、人間の欲求は5段階のピラミッドのように構成されていて、低階層の欲求が満たされると、より高次の階層の欲求を欲するようになるそうです。
第一階層の「生理的欲求」は、生きていくための基本的・本能的な欲求(食べたい、飲みたい、寝たいなど)のことで、人間はどんな時でもまず何よりこの欲求を満たしたいと考えます。
第二階層の「安全欲求」は、危機を回避したい、安全・安心な暮らしがしたい(雨風をしのぐ家・健康等)という欲求のことです。
第三階層の「社会的欲求(帰属欲求)」は、集団に属したい、仲間が欲しいという欲求のことで、この欲求が満たされない時、人は孤独感や社会的不安を感じやすくなると言われています。
ここまでの欲求は、外的に満たされたいという思いから出てくる欲求(低次の欲求)であり、これ以降は内的な心を満たしたいという欲求(高次の欲求)に変わります。
第四階層の「尊厳欲求(承認欲求)」は、他者から認められたい、尊敬されたいという欲求です。自分にとって必要なものが最低限満たされてくれば、当然芽生える欲求だと思います。
第五階層の「自己実現欲求」は、自分の能力を引き出し創造的活動がしたい等の欲求です。この階層では、他者に何かを求めるというより、自分の活動や成長に強い関心を持つようになります。

成熟した現代社会において、マズローの提唱する5段階の欲求のうち、低次の欲求は、ほぼ満たされており、安全で豊かになった現代人のモチベーションを上げるものは、お金等の物質的なものよりもむしろ、社会的に評価されたい、人に認められたいという承認欲求であると思っています。

 

《承認欲求と人間関係》
人は自分のことを無条件で受け入れてくれる存在や経験が必要であり、これがなければ「自分はもともと価値のある存在である」「愛されている存在である」という自己を肯定する自覚(「ベーシック・トラスト(基本的信頼)」)を持つことができないそうです。
この自己に対する信頼と社会や周囲に対する安心感が持てていないと、必要以上に他者の承認に頼ることになってしまうのだそうです。

人間関係がうまくいかない大きな原因は、承認欲求が満たされているか否かだと思います。
「他人よりも自分の方が特別な存在である」「注目されたい」「関心を持ってほしい」という承認欲求は、その大小はあっても誰もが持っている欲求だと思っています。
「挨拶を無視しない」「施してもらったことに対して素直にありがとうといえる」等、誰もがお互いに承認欲求を認め合い、満たされている関係性ができて初めて、心地良い人間関係を築くことができるのではないでしょうか。
非常に簡単なことだと思われますが、相手の存在をきちんと認めて、価値ある人間であるということを相手に与え続けることは意外に難しいことです。

より良い人間関係を築くためには、相手がいる環境や置かれている状況をちゃんと見てあげることが大切だと思います。周りの人の環境や状況を見ずに、結果だけで物事を伝えることはできますが、我々自身もそういう扱いをされたらきっと腹が立つと思います。
人間は感情の生き物です。感情が高ぶりすぎて物事がうまく回らなくなりました。なんてことはたくさんあります。お互いさまで、努力を重ねていく過程で、もめてしまったり絆を深めたりいろいろなことが起きても仕方がないと思うしかないかもしれません。

価値観は人それぞれです。相手が有する価値観を否定して、相手に変化を求めることは難しいことです。とすれば、他人に迷惑がかかること等対外的に影響を与えること以外はすべて放っておいた方が良いのかもしれません。
それでも相手に変化を求めるのであれば、相手が持つ価値観を認めたうえで、変化を求めていく必要があると思います。

 

《同僚や部下、スタッフとの対話能力》
SNSの浸透により、メールやチャット等での意思疎通の機会が増加しています。雄蕊のような昭和、平成の時代を生きてきた者にとって、相手の顔が見えない会話には不安が残ります。肌感覚や温度感、そういったものが伝わらない意思疎通には抵抗感があるのは事実です。やはりフェイス・ツー・フェイスで、相手が発する言葉の裏側にある真意を掴み取りたいと思っています。

こうした時代背景はあるにしろ、管理者やリーダーにとっての重要な役割の1つは、部下やスタッフが本心を話せる環境を積極的に作ることに変わりはないと思います。やはり面と向かって、管理者やリーダーは部下やスタッフの仕事振りに対する期待等を明確に伝えてあげることや部下やスタッフがやりがいを感じることができる場を用意してあげる努力を積極的にしなければならないのではないでしょうか。その際の最も重要なキーワードは、部下やスタッフのことを「理解してあげること」だと思います。
部下やスタッフが抱く不信感や不平不満は、「自分のことをわかってくれない」「自分のことを大切にしてくれない」という想いだと雄蕊は現場で強く感じるようになりました。もし、管理者やリーダーが部下やスタッフのことをキチンと理解し、そうした意識を持って対応すれば、部下やスタッフは、その管理者(上司)、リーダーに対して「自分のことをわかってくれている」「自分のことを大切にしてくれている」と思い、その恩に報いようと「意気に感じて」業務に励み、自分から考え行動するようになり、どんな職場でも高いモチベーションと活気に溢れた環境に生まれ変わるのではないでしょうか。

コミュニケーションには、「心の通じ合う会話」が必要です。イライラしたり、傷ついたり、緊張したり、愚痴や不平不満ばかりが出てくるのは、心が硬直しているからかもしれません。「脳みそ」もそうかもしれませんが、硬直状態にあると、柔軟に考えられなくなり、物事の見方や考え方まで硬化してしまうものです。部下やスタッフの硬直した心を癒すことが「心の通じ合う会話」だと思います。
先ほども述べましたが、文句や愚痴、悪口や不平不満ばかり言っている部下やスタッフがいたら、彼らが発する言葉の本当の意味をよく考えてみることが大切だと思います。そうした部下やスタッフは、自分のことを「わかってもらいたい」「大切にされたい」「認められたい」と切望しているのだと雄蕊は確信しました。誰かにわかってもらえるだけで、人は心が癒されるものです。話をキチンと聞いてもらえるだけで、部下やスタッフは「認めてもらっている」「大切にされている」と思うようになるものだからです。つまり、組織内の人間関係に関する問題や課題は、話をキチンと聞いてあげるだけで解決するケースが多いということです。

雄蕊が関わっている企業でも、雄蕊としては部下思いの優しい管理者として評価していたリーダーの言動が不安定になりました。元々上品な立居振舞ではなかったのですが、自分のイライラ感を現場の部下達に八つ当たりし始めたのです。
この管理者に限らず、複数の管理者にも同様の問題行動が起きていると聞いています。
「何故、こんな言動に走るようになったのか?」雄蕊もその原因について思い悩みましたが、答えは意外にシンプルでした。こうした行動をとる管理者達の話をキチンと聞いてあげる人がいなかったということです。管理者を孤独にしてしまったということが、部下への八つ当たり等、管理者としてはあるまじき行為に走らせたということだったと雄蕊は理解しました。管理者と雖も完ぺきではありません。後方支援があってこそ、安心して管理者の役割を発揮できるのです。話を聞く場を出来る限り持つことでこの管理者達も次第に心に緩みが生まれています。

一方で、管理者のポストについた者は、「管理者の品格」を身につけなくてはなりません。管理者としての立居振舞、言動にも十分気をつける必要があります。
「ポスト(地位)が人を育てる」という言葉をご存知でしょうか?
組織の部門長として、その役割を担い、結果を出すことによって力量がさらに増し、リーダーシップも人格も磨かれていくということです。これは間違いありません。しかしながら管理職の経験が乏しい人にただ期待するだけでは成長できないかもしれません。「亀の甲より年の功」管理職経験豊富な者が「水先案内人」として、管理者を出来る限りサポートする体制が不可欠だと思います。

 

《気持ちが通じ合う組織作り》
同僚や部下、スタッフと一緒に仕事をしていると「あれ? なにかちょっと変だな」と感じる場面があります。潜在意識でいつもと違うなにかを感じているからそう思うので、必ずそこには「そう思わせるなにかがある」ということだと思います。

雄蕊は、結構こういう同僚や部下、スタッフの顔色や行動変容には敏感です。特に今関わっている企業では、退職者が多く、スタッフに「変だな」と感じることがないか、気にしすぎるくらい気にしてしまいます。「あれ? 大丈夫かな?」と感じたら、「大丈夫か?」と声をかけるのですが、同僚や部下、スタッフのその問いかけに対する返事はほとんどの場合「大丈夫です」で終わります。そういった場合は、そこで済まさず、少しでもいいから必ず時間を見つけて話を聞くようにすることが大切だと思っているのですが、なかなか実行することは難しいと感じています。スタッフは現場業務を行っているので、そんなに話す時間をとることが出来ないのが現状です。

 

《傾聴する》
雄蕊は、決して人の話を聴くのがうまくありません。「傾聴」という言葉があります。傾聴とは、単に「話を耳に入れる」「答えを導き出すように質問をする」といった、「聞く」「訊く」という漢字のような意味ではなく、「相手が言いたいこと」「相手が伝えたいこと」にポイントを置いて、相手を理解することです。
傾聴では、その言葉に用いられている漢字「聴」にある通り、相手のメッセージに「耳」を傾け、声の調子や表情などに「目」で注意を払い、言葉の背後にある感情に「心」を配って話に共感します。
「耳」「目」「心」を使って話に耳を傾けると、相手もこちら側を理解してくれるようになります。関係を築いた上で、相手自身が納得できる結論へと導くこと、それが傾聴の大きな目的です。
傾聴は、アメリカの心理学者でカウンセリングの大家であるカール・ロジャーズによって提唱されました。カール・ロジャーズは傾聴を「積極的傾聴」と呼び、自らが行ったカウンセリングの事例を分析して、話を聴く側には3つの要素が必要であると説いています。
1 自己一致(congruence):話を聴いて分からないことをそのままにせず聴き直す等、常に真摯な態度で真意を把握する
2 共感的理解( empathic understanding):相手の立場になって話を聴く
3 無条件の肯定的配慮(unconditional positive regard):善悪や好き嫌いといった評価をせず、肯定的な関心を持ちながら話を聴く

聴くことがうまくない雄蕊ですが、①心と体をしっかり相手に向け、リラックスした状態で聞くこと、②「結論を早く言え!」と言いたくなる場合も出来る限りこらえて話を聴くこと、③相手を否定しないこと、④相手を理解しようと思うこと、⑤話している途中で答えを出さないこと、⑥「存在意義」を実感してもらうことといった聴く姿勢には気を遣っているつもりです。

結論を急いでしまうと、大切な用件を伝えられなくなり、そういった場面が度重なれば「話を聞いてくれない」と、心を閉ざしてしまうかもしれません。また、相手を否定した瞬間、相手は心を閉ざしてしまいます。たとえば「その考え方は違う」などと言えば相手は反論しないかもしれませんが、問題の解決に繋がらないばかりでなく、否定をされたら、より反発を招くかもしれず、本音を話してくれなくなるかもしれません。相手が話している途中で、「そんなの、こうすればいいじゃん」「いやいや勘違いだから、そんなの」等というようにすぐ「答え」を言ってはいけないのです。そういう対応では、相手は「わかってもらえなかった」と思うだけで、問題は解決しないのです。
「存在意義」を実感してもらう。話の最後に、その人が役立っているところ、必要な人財だと思うところ、感謝の気持ちやほめるところ等、「必要としている」旨を伝え、「その人の存在意義」を示すことも重要です。

少々長くなりましたが、雄蕊なりの人間関係論=良好な人間関係を築くための方策について考えてみました。

投稿者プロフィール

矢野 覚
矢野 覚
LINK財務経営研究所 代表 
1982年 4月 国民金融公庫入庫
1993年 4月 公益法人日本生産性本部経営コンサルタント養成講座派遣
2015年 3月 株式会社日本政策金融公庫退職
2015年10月 株式会社山口経営サポート(認定支援機関)入社
2019年12月 同社 退社
2020年 2月 LINK財務経営研究所 設立
2022年 5月 健康経営アドバイザー
2022年 7月 ドリームゲートアドバイザー
中小企業金融の現場で、33年間、政府系金融機関の担当者~支店長として事業資金融資の審査(与信判断)や企業再生支援、債権回収業務に従事するとともにそれに関する稟議書の起案・決裁に携わっていました。
その後、中小企業の財務責任者として資金調達、経営改善業務をお手伝いさせていただき、短期間で赤字体質の中小企業を黒字体質に改善するコトができました。
こうした経験を活かして、「財務の力でヒトとカイシャを元気にする」ために、小規模事業者・中小企業の皆さまのお役に立ちたいと考えています。

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